Lightroom 4 では 5.1ch の動画は音なしになっちゃう話
Lightroom は 4.0 から動画編集ができるようになって便利になっている。動画編集といっても、ざっくりした色合いの修正と開始位置・終了位置の変更ぐらいで、本当にカジュアルな修正にのみ対応している。ザッと撮った動画を、ザッと編集して、ザッと Flickr や Facebook にアップロードできるので重宝している。
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デフォルト設定 (AVCHD 1440i、5.1ch) で動画を撮って、Lightroom に取り込んでみたところ、「音声が再生されない」という問題に出会った。Windows Media Player では音がでるので、ファイル自体には問題がなさそうだ。Lightroom は AVCHD に対応しているので、Lightroom でも再生できるはずなのだが・・・。
問題は 5.1ch の音声にあった
調べてみると Lightroom: No sound/audio when playing mts video という公式フォーラムの文章が出てきた。Adobe の中の人からの回答がでていて、ざっくり訳すと次のようになる。
Lightroom はライセンス上の制限から、ドルビー デジタル オーディオの 2ch 以下にのみ対応している。 そのため、ドルビー デジタル オーディオ 5.1ch のファイルを再生すると音なしになるのは、期待通りの動作である。
ためしに 2ch で録音してみると、Lightroom でも再生できた (Lightroom 4.2 で試験)。
5.1ch の音声をステレオに変換する方法
Lightroom が 5.1ch のビデオをサポートしてくれれば一番いいのだけど、現時点では、Lightroom で扱いたければステレオ (2ch) で動画を撮ったほうがよいだろう。
既に、5.1ch で撮っちゃったビデオがある場合は、2ch にダウンコンバートするしかない。各 OS ごとに色んなソフトがあるのだろうけど、ここではクロスプラットフォームな ffmpeg でステレオ音声に変換する方法を紹介しておく。
コマンドラインから次のように実行すればよい。
ffmpeg -i input.mts -vcodec copy -acodec ac3 -ac 2 output.mts
この方法で変換して、Lightroom でも音声つきで再生&編集できることを確認している。
上のコマンドについて簡単に解説しておく。
-vcodec copy
としているので、動画部分はそのままになる (再エンコードは発生しない)。音声のみの変換なので、短時間で実行は完了する。- 元々の音声のコーデックが AC-3 (ドルビーデジタル) ということを前提として
-acodec ac3
と指定している。 -ac 2
で出力のチャンネル数が2
(ステレオ) になるように指定している。
おしまい。
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